介護職をしていると「私なんて介護職に向いていない!!」と考えてしまうことはありませんか?
すぐに気持ちを切り替えて仕事に向き合えれば良いのですが、積もり積もってしまうと辞めてしまいたいと感じてしまいますよね。
介護の仕事って、精神的・身体的負担は大きいし、給料は安いし…
誰しもしんどいと思いながら頑張っているんだと思います。
私も悩みながらもずっと介護の仕事に関わり続けました。
この記事では、介護職に向いていないと感じてしまう理由や、辞めたいと思った時にどう考えたら良いかを解説します。
今、壁にぶち当たっている方はぜひ参考にしてください。
介護職に向いていないと感じる理由
私も自分が介護職に向いていないと思うことがしょっちゅうありました。
一緒に働く仲間たちも同じように悩んでいる方もたくさんいましたよ。辞めていく仲間もたくさんいたので気持ちはよくわかります。
ここからは、どういったときに介護の仕事が自分に向いていないと感じるのかを、私の経験や辞めて行った仲間たちの話をもとに解説します。
性格が優しすぎる
性格がとても優しすぎるスタッフの方は、ご利用者の要望に答えきれず悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
とくに施設介護をしてたら、あっちから呼ばれこっちから呼ばれ…ご利用者のケアを十分にできないままに次の対応に追われます。
ご利用者のケアに丁寧に対応することは大切ですが、それだけにかかりっきりになってしまうと他の方の対応や業務が回らなくなります。
そうなると、効率よく仕事を進めたいスタッフとうまくいかなくなってしまうこともあるでしょう。
たくさんのご利用者がいるので、1人の対応に時間をかけられないことは仕方ないと割り切れなければ、罪悪感で気持ちがしんどくなってしまいます。また、何でもかんでもお手伝いして差し上げることがご利用者さんにとって良いことではありません。
あまりにも優しい方は、少し頭を切り替えて仕事をしなければ辛くなってしまい「向いていないかも…」と感じてしまいます。
とはいえ、優しい方が介護職に向いていないはずがありません。むしろ、介護職に適しています。ご利用者との向き合い方など考え方を整理して、慣れていけば適応できるようになります。
あまりにバタバタ仕事をする職場よりは、ご利用者と向き合う時間が確保されている訪問介護サービスなどが向いているかもしれません。
コミュニケーションが苦手
コミュニケーションが苦手な方は介護職に向いていないかもしれません。
介護の仕事にはコミュニケーションが不可欠です。ご利用者やご家族、ほかのスタッフとのコミュニケーションが取れなければ仕事になりません。
ご利用者やご家族の気持ちをうまく汲み取ることができなければ相手に寄り添った介護ができません。どれだけ介護技術に長けていても、コミュニケーションが取れなければ相手に不安を与えてしまうでしょう。
介護現場はスタッフとのコミュニケーションも大切です。円滑なコミュニケーションが取れていなければ業務がうまく回らなくなります。しっかりと報連相できていなければ、事故につながる恐れもあるため危険です。
コミュニケーションを取るのが嫌なのであれば介護職は向いていませんが、苦手に感じているだけであれば慣れていけば克服できる方もいます。
ご利用者やスタッフとの関係性ができれば円滑なコミュニケーションが取れるようになるかもしれません。苦手意識を持っているだけであれば、少しの努力で改善できるケースもあります。
周囲との協調性がない
周囲との協調性がない方は介護職として難しいでしょう。前述のとおり、介護職はコミュニケーションが不可欠です。自己中心的に仕事をする方は介護職には不向きです。
介護はチームケアです。周囲と歩調を合わせ、協力できなければ円滑に仕事が進められません。
協調性に欠けることを自覚していて、気をつけようという気持ちがある方なら改善の余地はありますが、自分本位に仕事を進めたい方に介護職は合わないでしょう。
潔癖すぎる
あまりにも潔癖すぎる方は介護職がツライと感じる方もいます。介護には排泄介助や入浴介助がつきもの。ご利用者の体に触れたり排泄物を処理したりするのに抵抗を感じてしまう方もいるでしょう。
ただし、身体介護は慣れてしまえば平気な方も多いものです。
私も最初は無理ー!!って思いました…
慣れてからも、体調が悪い時には臭いにオエッとなってしまうことも何度もありました…
これだけは無理な方は無理だと思うので仕方ないですよね。
体力に不安がある
介護の仕事は体力を使う仕事のため、体力に不安がある方は向いていないと感じるかもしれません。
身体介助で、体の大きい方の移乗や排泄介助など体力的にとてもキツく感じます。
腰や肩など痛めている方も多いですよね…
一日中動き回って身体的にも精神的にも体がクタクタ…夜勤で体のリズムも崩れ…
こうなると、仕事が続けられないと感じてしまいます。
身体介助については、介護技術を身につけることで体の負担が軽減できることがあります。1人で悩まず、チームで話し合うことが大切です。福祉用具の活用や、ケア方法を検討する必要があります。
どうしても今の職場が体力的にキツいのであれば、夜勤のない職場や介護度が比較的軽い方のケアをする職場を検討するのも一つです。
効率的に働きたい
あまりにもせっかちな人は高齢者の対応に苦痛を感じてしまうことがあります。
忙しい介護現場なので効率よく仕事をこなすことも大切です。しかし、高齢者が相手のお仕事では時間通りに物事が進まないこともしばしばです。
一つの行動に時間がかかってしまったり、認知症の方の対応に手間取ってしまったりして予定時間をオーバーしてしまうことも。
効率よく仕事をこなしたい方は介護の仕事中にイライラしてしまうでしょう。
辞めたいと感じたらどうする?
どうしても介護職に向いていないと感じてしまい、仕事を辞めたいと感じたらどのように対処したら良いのでしょうか?
自分を見つめ直してみる
自分のどこが介護の仕事と合わないのか、向いていないのかと分析してみましょう。
辞めたいと感じているときは、自分のことが冷静に見られていないときがあります。
紙に書き出して整理してみるのも一つです。分析してみると、意外と簡単に解決策が見出せるかもしれません。
目標を決める
目標を設定するのはとてもおすすめです。悩みを抱えたまま仕事をしていてもツライだけなので、小さな目標を立てると日々のやりがいを持って働けます。
小さな目標をこなしているうちに、知らぬ間に苦手だったことが克服できている場合もあります。
また、小さな目標をいくつか達成したあとに大きな目標を掲げましょう。「介護福祉士やケアマネの資格に合格する」「介護リーダーに昇進する」「スキルが身についたら転職する」何年後かを見据えて大きめの目標を立てるとモチベーションが保てます。
上司・家族・友達に話してみる
自分で考えていても解決策が見出せない場合は、周囲の人に話してみるのも一つです。
1人で抱え込むとどんどん悩みが深くなってしまいます。周囲に話すことで客観的な視点からの意見がもらえます。
解決しなくても気持ちが楽になることもありますよ。
転職して環境を変えてみる
今の職場がマッチしていないと感じるなら転職して気分を変えてみるのも良いでしょう。
介護職が向いていないのではなく、働く環境があっていないだけかもしれません。
ご利用者とゆっくり時間を取れる仕事がしたいのであれば訪問介護など一対一で対応できる仕事を探すのも一つ。
体力的にキツい方は、比較的介護度が軽めの方が入居されている施設もあります。
夜勤がしんどいのであれば、訪問介護やデイサービスなど夜勤のない仕事がおすすめです。
一旦介護職から離れてみる
どうしてもしんどいなら、一旦介護職から離れましょう。自分の体や心の健康が1番大切です。無理をして自分を壊してしまってはいけません。
仕事から離れて少し休養をとり、自分を見つめ直してみることをおすすめします。やっぱり介護の仕事をしたいと感じたのであればほかにも仕事先はいくらでもあります。
本当に自分が介護の仕事に向いていないと感じるのであれば別の仕事を探すのもアリです。
人手不足で悩んでいる介護業界なので、1人でも多くの方に介護の仕事に就ていただきたいところですが、向いていない方が無理に介護の仕事を続けられませんよね。自分にとってもご利用者にとっても幸せではありません。
介護職の経験を活かした仕事もありますよ。私は、一旦離れたかったので介護事業所で事務の仕事につきました。介護やケアマネジャーの経験があったので比較的スムーズに仕事に慣れることができました。
他にも、大手の会社であれば営業や採用担当など他の部署に異動ができるケースもあります。介護がどうしてもツラい方は他のキャリアを検討してみましょう。
介護職に向いていないと思っても自分を責めないで!
今回の記事では介護職の方が、介護職に向いていないと感じてしまう理由や、辞めたいと思った時にどう考えたら良いかを解説しました。
私も介護士としての介護職からケアマネの仕事まで18年近く仕事をしましたが「向いていない」「辞めたい」と何度も思いましたし、何度も言いました。
ご利用者に優しくできなかったり、イライラしてしまったり、うまく対応できずに自分を責めてしまったり…
これは誰しもあることだと思います。完璧な人なんていませんから。
自分を責めたりしないで、進むべき道を見つけてくださいね。