ケアマネジャーに興味はあるけれど、「これから先も本当に必要とされるのかな」と不安になることってありますよね。
「ケアプラン有料化」「更新制の廃止」といったニュースを見て、ケアマネの仕事はなくなってしまうのでは…と心配になった方もいるかもしれません。
私は介護福祉士として特養と有料老人ホームで17年間現場に立ち、その後ケアマネジャーとして働いてきました。介護職からケアマネになったときは、責任の重さや制度の変化を見ながら、この資格を取る意味はあるのかなと迷った時期もありました。
結論からお伝えすると、ケアマネジャーの将来性は「ある」と私は考えています。2026年は、居宅のケアマネにも処遇改善加算がつき、資格の更新制も廃止が決まるなど、ケアマネにとって追い風になる変化が続きました。ただし、職場によってはかなり消耗しやすい仕事でもあります。
この記事では、以下のことがわかります。
この記事でわかること
- ケアマネジャーに将来性があると言える3つの理由(最新データ)
- 2026年の処遇改善・更新制廃止・ケアプラン有料化で何が変わるのか
- 将来性に不安を感じやすい背景と、長く働くために意識したいこと
- 介護職からケアマネを目指すルートと、職場選びのポイント
それでは、詳しく見ていきましょう。
ケアマネジャーの将来性はあると考えられる3つの理由

ケアマネジャーは、今後も必要とされる可能性が高い仕事です。高齢者の数、調整役としての役割、資格取得のハードルの3つを見ると、需要がすぐになくなるとは考えにくいからです。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 高齢化でケアマネジャーの需要が続く理由
- 調整役としてケアマネジャーが必要な理由
- 資格取得のハードルが将来性につながる理由
それでは、順番に見ていきましょう。
高齢化でケアマネジャーの需要が続く理由
ケアマネジャーの将来性を考えるうえで、まず見ておきたいのが日本の高齢化です。
内閣府の「令和8年版高齢社会白書」では、2025年10月1日時点の高齢化率は29.4%、65歳以上人口は3,622万人とされています。
注目したいのは、75歳以上人口が2,127万人(総人口の17.3%)と、65〜74歳の人口を上回っていることです。介護が必要になりやすい年代の人が増えているので、ケアプランや連絡調整を担うケアマネの出番は減りにくいと言えます。
さらに将来推計では、2070年には2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上になる見込みです。
- 高齢者人口そのものが多く、介護サービスの相談先が必要になる
- 介護保険サービスは種類が多く、調整役がいないと家族だけで抱え込みやすい
- 在宅介護を続ける世帯が多いほど、ケアプラン作成や連絡調整の重要性が高まる
- 75歳以上の人が増えるほど、医療と介護の連携場面が増えやすい
つまり、少子高齢化が進む日本では、介護サービスをつなぐ専門職としてのケアマネジャーの必要性は、すぐにはなくなりにくいと言えます。
調整役としてケアマネジャーが必要な理由
ケアマネジャーの仕事は、単に書類を作るだけではありません。
ご本人やご家族の思いを聞きながら、訪問介護、通所介護、福祉用具、主治医、地域包括支援センターなどをつなぐ調整役であることが大きな価値です。
職業情報提供サイトjob tagでも、介護支援専門員は、高齢者や家族から相談を受け、サービスの手配や関係機関への連絡をする仕事だと整理されています。
- 利用者さん本人の希望を整理する
- ご家族の不安や負担感も含めて支援方針を考える
- 医療職や介護職との連携をまとめる
- 制度の変更があっても、その都度わかりやすく説明する
私も現場で、サービス内容そのものを考えるだけでなく、利用者さんやご家族、関係職種の思いをすり合わせていくことの大切さを日々感じてきました。
だからこそ、ケアマネジャーの仕事は機械的に置き換えにくく、将来も一定の需要が見込まれます。
参考:職業情報提供サイト job tag 介護支援専門員/ケアマネジャー
資格取得のハードルが将来性につながる理由
ケアマネジャーは、介護職の中でもすぐに取れる資格ではありません。
厚生労働省の「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」では、2025年10月12日に行われた試験の受験者数は50,601人、合格者数は12,961人、合格率は25.6%でした。
受験するためには、介護福祉士などの資格にもとづく業務や相談援助業務を5年以上かつ900日以上経験している必要があり、誰でもすぐ参入できるわけではありません。
- 受験資格そのものに実務経験の条件がある
- 合格率は4人に1人前後で、勉強時間の確保が必要
- 試験合格後も実務研修や登録が必要になる
- 供給が急に増えにくいため、専門性が保たれやすい
資格取得までの道のりがあるぶん、経験と知識のある人が評価されやすいのは、ケアマネジャーの将来性を支える要素のひとつです。
参考:厚生労働省 第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
2026年にケアマネジャーをめぐって変わった3つのこと

2026年は、ケアマネジャーに関わる制度変更が重なった年でした。ニュースの見出しだけを見ると不安になりやすいので、元ケアマネの目線で「実際に何が変わるのか」を整理します。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 居宅ケアマネにも処遇改善加算がついた(2026年6月〜)
- 研修受講を要件とした「更新制」の廃止が決まった
- ケアプラン有料化は「一部の有料老人ホーム」が対象
それでは、順番に見ていきましょう。
居宅ケアマネにも処遇改善加算がついた(2026年6月〜)
これまで居宅介護支援事業所は、介護職員等処遇改善加算の対象外でした。そのため、「介護職は手当が増えたのに、居宅のケアマネは給料が上がらない」という声が長く続いていました。
厚生労働省の「令和8年度介護報酬改定について」では、2026年6月から居宅介護支援・介護予防支援に加算率2.1%の処遇改善加算が新しく設けられました。
東京都町田市の事業者向け資料では、ケアマネ2人・1人あたり35件を担当する事業所を例に、1人あたり月およそ1万円の賃金増になる試算が示されています。担当件数や利用者さんの要介護度によって金額は変わりますが、居宅ケアマネの処遇が制度として後押しされたのは大きな変化です。
- 加算をとるには、事業所が計画書の提出などの手続きをする必要がある
- 2026年度は、ケアプランデータ連携システムの利用などが要件のひとつになっている
- どう給与に反映するか(基本給か手当か)は事業所によって違う
ケアマネとして働いていたころ、同僚と「ケアマネの給料はなかなか上がらないね」と話したことが何度もありました。居宅のケアマネに加算がついたと聞いて、ようやくここまで来たんだなと感じています。
これから転職や就職を考えるなら、「処遇改善加算をとっているか」「給与にどう反映しているか」を面接で確認しておくと安心です。介護職全体の処遇改善については、介護職の給料と2026年6月の処遇改善を解説した記事でくわしくまとめています。
参考:厚生労働省 令和8年度介護報酬改定について/町田市 令和8年度処遇改善加算に関する事業者向け資料
研修受講を要件とした「更新制」の廃止が決まった
これまでケアマネジャーは、5年ごとに更新研修を受けないと介護支援専門員証が失効する仕組みでした。研修の費用や日程の負担が大きく、更新のタイミングでケアマネをやめてしまう人もいました。
2026年6月に成立した「社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号)」で、研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止することが決まりました。施行は、公布(2026年6月25日)から1年6か月以内に政令で定める日です。
- 研修そのものがなくなるわけではなく、定期的な受講は引き続き求められる
- 研修を柔軟に受けられるよう見直され、事業者にも受講できる環境を整える義務ができる
- 施行前に有効期間が切れる人は、これまでどおり更新が必要
私も更新研修の時期が近づくと、担当の利用者さんの予定と研修日程のやりくりに頭を悩ませていました。「研修のために資格を失うかもしれない」というプレッシャーが減るのは、現場のケアマネにとって本当に大きいと思います。
国が「ケアマネが辞めずに続けられるように」と制度を見直したこと自体が、ケアマネが今後も必要とされていることの表れだと私は受け止めています。
参考:厚生労働省 社会福祉法等の一部を改正する法律について(社会保障審議会介護保険部会 資料)/茨城県 介護支援専門員の資格管理について
ケアプラン有料化は「一部の有料老人ホーム」が対象
「ケアプランが有料になる」というニュースを見て、ケアマネの仕事が減るのではと心配した方もいるかもしれません。
同じ法律で決まったのは、中重度の要介護者が入居する有料老人ホームの登録制度と、その入居者向けの新しい相談支援「登録施設介護支援」の新設です。この新しい相談支援に、利用者負担が求められることになりました。
- 自宅で暮らす利用者さん全体のケアプランが有料になったわけではない
- 国会の附帯決議でも、在宅サービス利用者全体の扱いは慎重に対応するよう求められている
- 施行は公布から3年以内で、具体的な報酬や手続きはこれから決まる
ケアマネの仕事がなくなるのではなく、新しい相談支援の類型ができるというのが実態です。一方で、費用の請求など事務の手間が増える可能性はあるので、続報は追っておきたいところです。
参考:厚生労働省 社会福祉法等の一部を改正する法律について(附帯決議を含む)
ケアマネジャーの将来性が不安視される理由もある

ケアマネジャーに将来性はある一方で、不安を感じる材料があるのも事実です。良いところだけでなく、しんどさや制度の影響も知ったうえで判断することが大切です。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- ケアマネジャーの負担が重いと言われる理由
- 制度改定で働き方が変わりやすい理由
- 廃止論や不要論が出る背景
それでは、順番に見ていきましょう。
ケアマネジャーの負担が重いと言われる理由
ケアマネジャーの将来性があっても、仕事がラクとは言えません。
利用者さんやご家族の生活に深く関わるぶん、責任が重く、電話対応や急な調整、書類業務に追われやすいのが現実です。
私もケアマネ時代は、予定どおりに一日が終わるほうが少なく、訪問の合間に記録や連絡を詰め込んでいた感覚がありました。
- 緊急入院やサービス変更で予定が崩れやすい
- 記録、モニタリング、給付管理など事務作業が多い
- 利用者さん本人、ご家族、事業所の希望がぶつかることがある
- 相談業務なので、気持ちの負担を持ち帰りやすい
将来性がある仕事かどうかを見るときは、需要の大きさだけでなく、続けやすさまで含めて考えることが大切です。
制度改定で働き方が変わりやすい理由
ケアマネジャーは、介護保険制度の改定の影響を受けやすい職種です。
たとえば居宅介護支援事業所では、管理者を主任介護支援専門員にする要件があります。2021年3月31日時点で主任ケアマネでない人が管理者を務めている事業所は、その人が管理者でいる間に限って2027年3月31日まで適用が猶予されています。期限まで、もう半年ほどです。
こうした制度変更は、現場にとってはキャリア設計にも直結する話ですよね。
- 主任ケアマネの確保が事業所運営に影響する
- 制度を理解して動ける人ほど重宝されやすい
- 逆に、制度変更についていけないと負担感が増えやすい
- 2027年度にも介護報酬改定が予定されていて、情報収集が欠かせない
見方を変えると、制度改定に対応できるケアマネジャーほど、市場価値が上がりやすいとも言えます。
参考:厚生労働省 管理者要件の適用の猶予に関する通知/文京区 居宅介護支援事業所の管理者要件について
廃止論や不要論が出る背景
ネット上では、ケアマネジャー廃止論や不要論を見かけることがあります。
ただ、その多くは、ケアプラン有料化の議論、AI活用の広がり、制度改定への不安などが混ざって大きく見えている面があります。2026年の法改正でも、ケアマネという仕事そのものをなくす内容はなく、むしろ更新制の廃止など、ケアマネが辞めずに続けられるための見直しが中心でした。
- ケアプラン有料化の議論があると不安が広がりやすい
- AIで書類作成が効率化すると仕事が減ると思われやすい
- 制度が複雑なぶん、誤解を招きやすい
- 現場のしんどさが、そのまま「将来がない」に変換されやすい
実際には、書類作成の一部が効率化しても、相談援助や合意形成まで機械だけで完結するわけではありません。
そのため、「負担は大きいが、役割自体はなくなりにくい」というのが、今のケアマネジャーに近い見方だと私は感じます。
ケアマネジャーとして働くメリットは今後も大きい

ケアマネジャーには大変さがありますが、それでも選ばれる理由があります。特に、体力的に現場がきつくなってきた介護職の方にとっては、長く働くための現実的な選択肢になりやすい仕事です。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 体力面で働き続けやすい理由
- 経験がそのまま強みになる理由
- 給与やキャリアの面で見ておきたい点
それでは、順番に見ていきましょう。
体力面で働き続けやすい
ケアマネジャーは、現場介護と比べると夜勤がなく、移乗などの身体介助が少ない働き方がしやすい職種です。
体力的なしんどさから将来を考え始めた介護職の方にとっては、長く働くための選択肢になりやすいと思います。
- 夜勤中心の生活から離れやすい
- 腰痛や体力面の不安がある方でも働き方を調整しやすい
- 相談援助や記録が中心で、経験を活かしやすい
- 年齢を重ねても続けやすい職場が比較的多い
もちろん訪問や移動はありますが、介護職として現場を走り回っていたころと比べると、働き方の負担を変えやすいのは大きなメリットです。腰痛に悩んでいる方は、介護職の腰痛についてまとめた記事もあわせて読んでみてください。
経験がそのまま強みになる
ケアマネジャーは、若さよりも現場経験がものを言いやすい仕事です。
介護職、看護職、相談員などで積み重ねた経験が、そのままアセスメントや提案の質につながるので、年齢を重ねることが不利になりにくいんですよね。
- 現場を知っていると、無理のないケアプランを立てやすい
- 家族対応の経験があると、相談支援に説得力が出やすい
- 地域の事業所事情を知っていると調整がスムーズになる
- 失敗や迷いの経験まで、支援の引き出しになる
私自身も、特養と有料老人ホームで17年間介護をしてきたからこそ、ケアプランを考えるときに「この時間帯にこの介助を入れて、現場は回るかな」と事業所側の動きを想像しやすかったです。
ケアマネジャーは、これまでの介護経験を無駄にしないキャリアとして選びやすい資格です。
給与やキャリアの面でも見込みがある
収入だけですべては決まりませんが、将来性を考えるなら給与水準も気になりますよね。
厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」では、2024年9月時点の保有資格別の平均給与額は、介護福祉士が350,050円、介護支援専門員が388,080円でした。
調査条件があるため単純比較はできませんが、介護支援専門員の給与水準は比較的高めと読み取れます。この調査は、居宅ケアマネに処遇改善加算がつく前の数字です。
- 介護職からのキャリアアップ先として考えやすい
- 主任ケアマネや管理者を目指す道もある
- 居宅、施設、地域包括など活躍の場が複数ある
- 相談援助職としての経験がほかの職種にもつながりやすい
2026年6月からは居宅介護支援にも処遇改善加算が設けられたので、専門性に見合う処遇を求める流れは今後も続いていくと考えられます。
参考:厚生労働省 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要
ケアマネジャーの将来性を高めるためにできること

ケアマネジャー資格を取るだけで安心という時代ではありません。同じ資格でも、経験の積み方や働く場所によって、将来の選択肢の広さは大きく変わります。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 主任ケアマネを見すえた動き方
- ICTや医療連携に強くなる大切さ
- 職場選びで将来性を左右されないための考え方
それでは、順番に見ていきましょう。
主任ケアマネを見すえた経験を積む
将来性をより高めたいなら、主任ケアマネジャーを見すえた経験の積み方を意識したいところです。
居宅介護支援事業所の管理者要件の猶予が2027年3月で終わることもあり、主任ケアマネを持つ人の需要は今後も続くと考えられます。
- 居宅介護支援での実務経験を積む
- 難しいケースを避けすぎず、支援の幅を広げる
- 地域包括支援センターや医療職との連携経験を増やす
- 研修の機会を早めに確認しておく
すぐに主任ケアマネを目指さなくても、将来その道を選べるようにしておくと、キャリアの自由度が大きく変わります。
ICTや医療連携に強くなる
これからのケアマネジャーは、相談援助力に加えて、ICTや医療との連携にも慣れている人ほど働きやすくなりそうです。
ICTとは、記録ソフトやオンライン連絡、情報共有ツールなど、仕事を効率化する仕組みのことです。2026年度の処遇改善加算では、居宅介護支援事業所がケアプランデータ連携システムを利用していることが要件のひとつになっていて、ICTに慣れているかどうかが事業所の収入にも関わる時代になりました。
- 記録ソフトや請求関連の流れを理解しておく
- オンライン会議や共有ツールに抵抗をなくしておく
- 退院支援や訪問看護との連携経験を積む
- 認知症、医療依存度が高いケースの理解を深める
AIやICTは敵ではなく、しんどい業務を減らして本来業務に集中するための味方として使えると、ケアマネの働き方はかなり変わります。
職場選びで消耗しないことも大切
同じケアマネジャーでも、働く事業所によってしんどさはかなり違います。
将来性のある資格を持っていても、職場環境が合わないと「もう続けられない」と感じてしまいやすいですよね。面接や見学では、次の点を確認しておくと安心です。
- 担当件数が極端に多すぎないか
- 主任ケアマネや相談できる先輩がいるか
- 処遇改善加算をとっていて、給与にどう反映されているか
- ICT化が進んでいて記録負担が重すぎないか
- 研修に参加しやすい勤務体制か、急なお休みを相談しやすい雰囲気か
資格の価値を活かせるかどうかは、本人の努力だけでなく、どんな環境で働くかにも大きく左右されます。今の職場で消耗しているなら、ほかの事業所の条件を知っておくだけでも気持ちが楽になりますよ。
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ケアマネジャーに向いている人と向いていないかもしれない人

ケアマネジャーの将来性があっても、向き不向きはあります。自分に合うかどうかを知っておくと、資格を取ったあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔しにくくなります。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- ケアマネジャーに向いている人の特徴
- しんどくなりやすい人の傾向
- 迷っているときの判断のしかた
それでは、順番に見ていきましょう。
ケアマネジャーに向いている人の特徴
ケアマネジャーに向いているのは、話すのが得意な人だけではありません。
むしろ、相手の話を受け止めながら、状況を整理して一歩ずつ進められる人が向いていると感じます。
- 人の話をていねいに聞ける
- 感情に流されすぎず、情報を整理できる
- 複数の関係者の間に入って調整できる
- 制度やルールを学び続けるのが苦になりにくい
- 相手の立場を想像しながら提案できる
介護現場で「この人にはどんな支援が合うかな」と考えるのが好きだった方は、ケアマネ業務とも相性がよいかもしれません。
しんどくなりやすい人の傾向
一方で、ケアマネジャーは真面目な人ほど抱え込みやすい仕事でもあります。
すべてを自分だけで何とかしようとすると、将来性どころか、心身が先に苦しくなってしまいます。
- 断ることが苦手で仕事を抱え込みやすい
- 相手の感情を全部引き受けてしまいやすい
- 書類業務や期限管理が極端に苦手
- 相談できる前にひとりで我慢してしまう
実は私も、ケアマネとして働くなかで心身のバランスを崩し、現場を離れた経験があります。今振り返ると、ひとりで抱え込まずに早めに誰かに相談していればよかったなと思います。
向いていないと決めつける必要はありませんが、こうした傾向があるなら、職場の支援体制がある場所を選ぶことがとても大切です。
迷っているときの判断のしかた
ケアマネジャーを目指すか迷っているなら、「将来性があるか」だけで決めなくて大丈夫です。
自分が今つらいのは、仕事そのものなのか、今の職場環境なのかを分けて考えると、かなり整理しやすくなります。
| 迷いの内容 | 考えたいこと |
|---|---|
| 体力がつらい | ケアマネのような相談援助職へのキャリアチェンジが合うか |
| 人間関係がつらい | 資格より先に職場を変えるほうがよいか |
| 将来の収入が不安 | 処遇改善加算をとる事業所や、主任ケアマネ・管理職まで見すえて考えるか |
| 勉強が不安 | 受験時期を急がず、実務経験を積みながら準備するか |
| 介護の仕事自体に迷いがある | 介護事務や福祉用具専門相談員など、経験を活かせる別の道も含めて考えるか |
「向いているか不安だからやめておく」ではなく、何に不安を感じているのかを言葉にしてみると、次の一歩が見えやすくなります。介護の経験を活かせる別の仕事については、福祉用具専門相談員の記事や介護職から事務職への転職の記事も参考にしてみてください。
ひとりで考えても整理しきれないときは、キャリア相談のプロと一緒に、自分に合う働き方を言葉にしてみるのもひとつの方法です。
\自分に合う働き方をプロと一緒に整理/
介護職からケアマネジャーになるまでの流れ

ケアマネジャーに興味が出てきたら、資格を取るまでの流れを先に知っておくと計画が立てやすくなります。介護職の方なら、介護福祉士を取って実務経験を積むのが一般的なルートです。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①受験資格を満たす | 介護福祉士などの法定資格にもとづく業務、または生活相談員などの相談援助業務を5年以上かつ900日以上 |
| ②試験を受ける | 年1回、10月に全国一斉で実施(2026年度は10月11日)。合格率は25%前後 |
| ③実務研修を受ける | 合格後、都道府県が行う実務研修を受講(例:兵庫県は翌年1月〜7月) |
| ④登録・資格証の交付 | 都道府県に登録し、介護支援専門員証の交付を受けて働けるようになる |
試験は年1回なので、受験を考えている方は春ごろから勉強を始めるのがおすすめです。受験資格は国で見直しが議論されているので、受験する年の受験要項を必ず確認してください。
私は介護の仕事を続けながら勉強して、ケアマネの資格を取りました。仕事終わりに少しずつテキストを読む毎日で大変でしたが、現場で見てきた利用者さんの姿を思い浮かべると、制度の内容が頭に入りやすかったです。
参考:東京都 令和8年度介護支援専門員実務研修受講試験の実施について/兵庫県 第28回介護支援専門員実務研修受講試験の合格者等の状況
ケアマネジャーの将来性についてよくある質問

最後に、ケアマネジャーの将来性について、よく聞かれる質問にお答えします。気になるところだけ読んでみてください。
Q. ケアマネジャーはAIに仕事を奪われますか?
書類作成やデータ入力など、一部の業務はAIやICTで効率化が進むと考えられます。ただ、ご本人やご家族の思いを聞き取り、関係者の意見をすり合わせて合意をつくる仕事は、機械だけでは完結しにくい部分です。AIを上手に使えるケアマネほど、本来の相談業務に時間を使えるようになるはずです。
Q. ケアプラン有料化でケアマネの仕事は減りますか?
2026年の法改正で利用者負担が求められることになったのは、中重度の要介護者が入居する登録有料老人ホームの入居者向けの新しい相談支援です。在宅の利用者さん全体のケアプランが有料になったわけではないので、すぐにケアマネの仕事が減るとは考えにくいです。
Q. 更新制が廃止されたら、もう研修は受けなくていいですか?
いいえ。廃止されるのは「研修を受けないと資格証が更新できない」という仕組みで、定期的な研修の受講は引き続き求められます。また、施行(公布から1年6か月以内)より前に有効期間が切れる方は、これまでどおり更新の手続きが必要です。
Q. 40代・50代からケアマネを目指しても遅くないですか?
遅くないと私は思います。ケアマネは現場経験がそのまま強みになる仕事なので、介護職として長く働いてきた方ほど、利用者さんやご家族の気持ちに寄り添ったケアプランを考えやすいです。体力面でも、夜勤や身体介助の多い働き方から変えやすい職種です。
今の働き方を見直すところから始めよう

ケアマネジャーには将来性がありますが、どんな職場でも安心というわけではありません。だからこそ、資格を取るかどうかだけでなく、これから自分がどんな働き方をしたいのかまで含めて考えることが大切です。
この記事のまとめ
- 75歳以上の人口が増え続ける日本では、ケアマネジャーの需要は今後も続く可能性が高い
- 2026年6月から居宅ケアマネにも処遇改善加算(2.1%)がつき、更新制の廃止も決まった
- ケアプラン有料化は一部の有料老人ホームが対象で、ケアマネの仕事がなくなる話ではない
- 将来性を高めるには、主任ケアマネやICT活用も見すえて経験を積むことが大切
- 今の職場で消耗しているなら、環境を変えるだけで見え方が変わることもある
もし今の職場で「このままでは続けにくい」と感じているなら、まずは求人情報を見ながら、どんな働き方があるのかを整理してみるのもひとつの方法です。
転職を急ぐ必要はありませんが、処遇改善加算をとっている事業所や、担当件数に無理のない職場など、選択肢を知っておくと気持ちが少し楽になることもあります。
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