理学療法士になりたい気持ちはあるけれど、何年学ぶのか、どの学校を選べばいいのか、国家試験はむずかしいのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
私も介護の仕事をしていたとき、リハビリ職にあこがれながら「今からでも目指せるのかな」と迷ったことがありました。
この記事では、以下のことがわかります。
この記事でわかること
- 理学療法士になるまでの流れと必要な年数
- 大学・専門学校のちがいと選び方のポイント
- 国家試験の最新情報と合格に向けた準備
- 迷っているときの考え方と別の学び方
それでは、詳しく見ていきましょう。
目次
理学療法士になるには国家資格の取得が必要

理学療法士になるには、養成校で学び、国家試験に合格し、免許を受ける流れが必要です。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 理学療法士になるまでの基本ステップ
- 理学療法士の仕事内容
- 国家資格だからこそ知っておきたい注意点
それでは、順番に見ていきましょう。
理学療法士になるまでの基本ステップ
理学療法士を目指す道のりは、思いつきで進めるというより、順番に条件を満たしていく流れです。
先に全体像をつかんでおくと、今の自分に何が足りないかが見えやすくなります。
- 高校卒業後に、理学療法士養成校へ進学する
- 養成校で3年以上学び、実習も受ける
- 卒業見込み、または卒業後に理学療法士国家試験を受験する
- 国家試験に合格したあと、免許申請をして理学療法士として登録される
公益社団法人日本理学療法士協会によると、理学療法士は国家資格で、受験には養成校で3年以上学ぶことが必要です。
出典:公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法士になるには」
理学療法士の仕事内容
理学療法士は、けがや病気、高齢による身体機能の低下に対して、動きを取り戻す支援をする専門職です。
介護の現場でも、立つ、座る、歩くといった基本動作ができるかどうかで、その方の生活のしやすさは大きく変わりますよね。
- 歩行や立ち上がりなど、日常生活に必要な動作の練習を行う
- 運動療法や物理療法で、身体機能の回復や維持を支える
- 福祉用具や住宅改修について助言する場面もある
- 病院だけでなく、介護施設、訪問リハビリ、予防分野でも活躍している
日本理学療法士協会では、理学療法士を「動作の専門家」と紹介しており、医療と介護の両方で必要とされる職種です。
国家資格だからこそ知っておきたい注意点
理学療法士は、興味があるからすぐ名乗れる仕事ではなく、法律にもとづく国家資格です。
ここを理解しておくと、民間資格や短期講座とのちがいも整理しやすくなります。
- 理学療法士は厚生労働大臣の免許を受けてはじめて名乗れる
- 受験資格には、指定された学校や養成施設での学習が必要
- 学費、通学年数、実習時間などの負担もふくめて考える必要がある
- 一方で、国家資格だからこそ専門性と信頼性を持ちやすい
長い道のりに感じるかもしれませんが、だからこそ将来の働き方を広げやすい資格でもあります。
出典:厚生労働省「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」
理学療法士になるにはどんな学校に進むべきか

理学療法士を目指すときは、どの学校に進むかで学び方も卒業後の動き方も変わります。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 進学できる学校の種類
- 大学と専門学校のちがい
- 学校選びで確認したいポイント
それでは、順番に見ていきましょう。
進学できる学校の種類
理学療法士養成校には、大学、短期大学、専門学校などがあり、自分に合う学び方を選べます。
ただし、どの学校でもよいわけではなく、国家試験の受験資格につながる養成校を選ぶことが前提です。
| 学校の種類 | 修業年数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 4年制大学 | 4年 | 一般教養や研究もふくめて幅広く学びやすい |
| 短期大学 | 3年 | 年数を抑えつつ学べるが、学校数は多くない |
| 専門学校 | 3年または4年 | 実践重視で、早く現場に出たい人にも向いている |
日本理学療法士協会でも、4年制大学、3年制短期大学、3年制・4年制の専門学校などが紹介されています。
出典:公益社団法人 日本理学療法士協会「理学療法士になるには」
大学と専門学校のちがい
大学と専門学校のどちらがよいかは、一概には決められません。
大切なのは、学費だけでなく、学びの深さや自分の生活との相性までふくめて考えることです。
- 大学は、理学療法の専門科目にくわえて、研究や一般教養も学びやすい
- 専門学校は、実技や国家試験対策がまとまりやすく、現場志向の方に向きやすい
- 早く就職したいなら3年制も候補になるが、学習量はかなり濃くなりやすい
- 将来、大学院や研究分野も視野に入れるなら大学の相性がよいこともある
進路に迷ったときは「何年でなれるか」だけではなく、続けられる環境かどうかまで考えることが大切です。
学校選びで確認したいポイント
学校選びで失敗しないためには、パンフレットの印象だけで決めないことが大切です。
入学後に「思っていたのとちがった」とならないよう、数字と雰囲気の両方を見ておきましょう。
- 国家試験の合格実績が安定しているか
- 実習先や就職支援の体制が整っているか
- 通学距離、学費、奨学金制度に無理がないか
- オープンキャンパスで先生や学生の雰囲気を確認できるか
- 社会人や既卒者の受け入れ実績があるか
国家資格の勉強は長丁場なので、学びやすさと続けやすさの両方を見て選ぶのがおすすめです。
理学療法士になるには国家試験の準備が必要

養成校に入れば自動的に理学療法士になれるわけではなく、国家試験の合格が必要です。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 国家試験の最新情報
- 試験対策で意識したいこと
- 合格後に必要な手続き
それでは、順番に見ていきましょう。
国家試験の最新情報
理学療法士国家試験は毎年実施されており、年によって難易度や合格率に差があります。
最新の数字を知っておくと、必要以上におそれすぎず、現実的に準備しやすくなります。
- 2026年2月23日実施の第61回理学療法士国家試験では、受験者12,436人、合格者11,156人でした
- 合格率は89.7%で、うち新卒者は94.9%でした
- 合格基準は総得点と実地問題の両方に基準点があります
- 年度によって問題数や合格基準は変わることがあります
数字だけ見ると高く見えますが、養成校での学習や模試、実習を積み重ねたうえで受ける試験なので、日々の積み上げがそのまま結果につながりやすい試験といえます。
出典:厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表について」
試験対策で意識したいこと
国家試験対策は、最後の数か月だけがんばればよいというものではありません。
とくに実習が始まると想像以上に忙しくなるので、早めに土台を作っておくのが安心です。
- 授業の内容をそのままにせず、日々の復習で理解を固める
- 解剖学や運動学などの基礎科目を後回しにしない
- 模試や過去問で、苦手分野を早めに見つける
- 実習記録と試験勉強を両立できる生活リズムを作る
しんどい時期ほど「完ぺき」を目指すより、毎日少しずつ続けるほうが結果につながりやすいです。
合格後に必要な手続き
国家試験に合格したら終わりではなく、そのあとに免許申請の手続きがあります。
この最後の流れを知らずにいると、就職準備の時期にあわてやすいので先に知っておくと安心です。
- 国家試験合格後に、免許申請の案内を確認する
- 必要書類をそろえて申請し、名簿登録を受ける
- 登録後に免許証が交付され、理学療法士として正式に働けるようになる
「合格したらすぐ勤務できる」と思い込みやすい部分なので、学校の案内や厚生労働省の情報を早めに確認しておきましょう。
理学療法士になるには社会人からでも目指せるのか

理学療法士を目指したい方の中には、高校生だけでなく、社会人や介護職として働いている方もいます。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 社会人から目指すときの現実
- 向いている人の特徴
- 向かないかもと感じたときの考え方
それでは、順番に見ていきましょう。
社会人から目指すときの現実
社会人からでも理学療法士を目指すことはできます。
ただし、学費や通学時間、実習期間の調整など、高校卒業後すぐの進学とはちがう大変さがあるのも事実です。
- 年齢だけを理由にあきらめる必要はない
- 一方で、通学しながら働けるか、収入をどうするかは先に考える必要がある
- 家族の協力や生活費の見通しがあると、継続しやすくなる
- 学校によっては社会人入試や既卒者の受け入れ実績がある
私も介護の現場で働きながら進路を考えたことがありますが、「なりたい気持ち」だけでなく、生活を回せるかまで含めて考えることが本当に大切でした。
理学療法士に向いている人の特徴
理学療法士に向いているのは、体力がある人だけではありません。
相手の変化をていねいに見て、地道な関わりを続けられる人は、この仕事に向いていると感じます。
- 人の話を聞きながら、状態の変化を細かく見られる
- コツコツ学ぶことが苦になりにくい
- チームで連携しながら動くのが好き
- 「その人らしい生活」を支えたい気持ちがある
医師や看護師、介護職、ケアマネなどと連携する場面も多いので、対人支援が好きな方には大きなやりがいがある仕事です。
向かないかもと感じたときの考え方
「勉強が苦手だから無理かもしれない」「自分には向いていないかも」と感じることもありますよね。
そんなときは、向いているかどうかを白黒で決めるより、何が不安なのかを言葉にして整理することが大切です。
- 学費が不安なのか
- 学力に自信がないのか
- 実習や人間関係が心配なのか
- そもそも理学療法士以外の仕事とも迷っているのか
不安の中身が見えるだけでも、学校選びを見直す、働き方を変える、別の進路を考えるなど、次の一歩が取りやすくなります。
理学療法士を目指すかまだ迷っている方は、第三者に話しながら整理するのもひとつの方法です。
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理学療法士と民間講座のちがい

理学療法士を目指すか迷っているときは、国家資格と民間講座の役割を分けて考えることが大切です。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 理学療法士と民間講座の役割のちがい
- 介護リハビリセラピスト講座で学べること
- 今の自分に合う選び方
それでは、順番に見ていきましょう。
理学療法士と民間講座の役割のちがい
理学療法士は国家資格であり、養成校での学習と国家試験合格が必要です。
一方で、民間講座は国家資格とは目的がちがい、現場でのケアやサービスの幅を広げるための学びとして考えるほうがわかりやすいです。
- 理学療法士は、身体機能の評価や運動療法を専門的に行う国家資格です
- 民間講座は、理学療法士そのものになれる資格ではありません
- 立ち上がりや移乗などの深い評価や訓練を学ぶ場とは、位置づけが異なります
- どちらが上というより、目的がちがう学びとして整理することが大切です
「理学療法士を本格的に目指したいのか」「介護の仕事に別の強みを足したいのか」で、選ぶべき道は変わってきます。
介護リハビリセラピスト講座で学べること
民間講座といっても内容はさまざまなので、何を学べる講座なのかを具体的に見ておくことが大切です。
たとえば介護リハビリセラピスト講座は、公式サイトでは高齢者向けの介護アロマ、ハンドマッサージ、介護マッサージなどを学ぶ講座として案内されています。
- 高齢者向けのアロマやハンドマッサージ、リラクゼーション寄りの施術を学ぶ講座です
- 1日講座は、短時間で基礎に触れたい方に向いています
- 深い身体評価や移乗、立ち上がり動作の専門的な訓練まで学べる講座ではありません
- 介護現場での会話やふれあいの時間をやわらかくしたい方には、相性のよい学び方といえます
公式サイトでも、1日講座や通信講座を通じて、高齢者への施術やアロマケアを学ぶ内容であることが案内されています。
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今の自分に合う選び方
理学療法士にあこがれはあるけれど、年数や学費の面で今すぐはむずかしいと感じる方もいると思います。
そんなときは、国家資格を目指す道と、今の仕事に活かせる短期の学びを分けて考えると整理しやすくなります。
- 専門職として深く学びたいなら、理学療法士の進学ルートを検討する
- 今の介護現場でリラクゼーションの要素を取り入れたいなら、民間講座を検討する
- 短期講座に期待しすぎず、学べる範囲を確認して選ぶ
介護の現場で使えるアロマやマッサージの基礎を知りたい方は、こうした講座をチェックしてみるのもよいでしょう。
理学療法士として働ける場所を知っておこう

理学療法士を目指すなら、資格を取ったあとの働き方もイメージしておきたいところです。
このセクションでは、以下のポイントをお伝えします。
- 主な就職先
- 介護分野での活躍
- 将来のキャリアの広がり
それでは、順番に見ていきましょう。
主な就職先
理学療法士の就職先は病院だけではありません。
資格を取ったあとにどんな働き方があるかを知ると、勉強のモチベーションも持ちやすくなります。
- 病院や診療所などの医療機関
- 介護老人保健施設や通所リハビリテーション
- 訪問リハビリテーション
- 介護予防、健康増進、スポーツ分野
- 教育や研究の分野
日本理学療法士協会でも、医療施設、介護施設や在宅、健康増進、教育研究など、活躍の場が広がっていると紹介されています。
介護分野での活躍
介護の現場では、理学療法士の存在がとても頼りになります。
利用者さんが「できるだけ自分で動ける時間」を増やすことは、生活の質にも介護負担の軽減にもつながるからです。
- 通所リハビリで、生活に直結する動作練習を支える
- 訪問リハビリで、自宅環境に合わせた支援ができる
- 住宅改修や福祉用具の助言で、暮らしやすさを高められる
- 介護職やケアマネとの連携で、支援全体の質を上げやすい
私自身、ケアマネとしてサービス調整をしていたとき、理学療法士の視点が入るだけで支援の説得力がぐっと増す場面を何度も見てきました。
将来のキャリアの広がり
理学療法士は資格を取って終わりではなく、その後も専門性を深めていける仕事です。
将来の選択肢を知っておくと、「長く続けられるかな」という不安もやわらぎやすくなります。
- 特定の分野を深めて、専門性を高めていく
- 管理職や教育担当として後輩を育てる
- 予防分野や地域支援の仕事に広げる
- 大学院進学や研究の道を選ぶ
「資格を取ったあと、どう働きたいか」まで考えておくと、学校選びや就職先選びもしやすくなります。
理学療法士への一歩は、情報を整理することから

理学療法士になるには時間もお金もかかるからこそ、迷うのは自然なことです。
それでも、流れを知って自分に合う進み方を考えれば、必要以上に不安にならずにすみます。
この記事のまとめ
- 理学療法士になるには、養成校で3年以上学び、国家試験に合格し、免許を受ける必要があります
- 大学と専門学校にはそれぞれ強みがあり、続けやすい環境かどうかが大切です
- 2026年2月23日実施の第61回理学療法士国家試験の合格率は89.7%で、日々の積み上げが重要です
- 今すぐ国家資格がむずかしい場合でも、キャリア相談やリハビリ視点の学びから始める方法があります
進路に迷っているなら、まずは自分が何に不安を感じているのかを整理するところから始めてみてください。
資格取得そのものに進むにしても、別の形でリハビリ分野に関わるにしても、情報を集めて比べることが次の一歩につながります。
理学療法士を本気で目指すか迷っている方は、まずはキャリアの方向性を相談してみませんか。
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