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デイサービスは楽すぎって本当?働く前に知っておきたい現実と向き不向き

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介護職の中で「デイサービスの仕事は楽すぎる」といった声を耳にしたことはありませんか?

夜勤がなく、身体介助も軽めなことから、他の介護現場と比べて楽に感じる部分があるのは事実です。しかし、その一方でデイサービスならではの大変さや求められるスキルも存在します。

本記事では「楽すぎる」と言われる理由と実際の業務内容、そして向いている人の特徴などを解説します。

デイサービスが楽すぎると言われる理由

デイサービスは他の介護現場と比べて「楽」と感じる人が多いのには、いくつかの理由があります。ここではその背景や現場の特徴を詳しく見ていきましょう。

夜勤がなく生活リズムが整う

デイサービスは基本的に日中のみの営業なので、夜勤がありません。これにより生活リズムが安定し、体力的にも精神的にも余裕を持って働ける点が楽だと言われる理由の一つです。

夜勤による生活の乱れや不規則な食事、睡眠不足といった悩みがなくなることで、心身の健康を維持しやすくなります。また、家庭を持つ方や育児中の方にとっても、家族との時間を確保しながら働ける点が大きなメリットとなっています。

不規則な生活リズムがキツかった人にとっては楽に感じますよね!

身体介助が比較的少なめ

要介護度が軽い利用者が多いため、入浴や排泄介助の負担が小さい施設が多く、腰痛など身体的負担が軽減されやすいです。これは、在宅での生活がある程度可能な方がデイサービスを利用しており、通所によってリハビリや交流、日中のケアを受けるという目的が中心となっているためです。

特養や老健のように重度の方への介助が少ないため、力仕事が苦手な方でも比較的安心して働くことができます。また、利用者一人ひとりの生活に合わせたケア内容の計画や、日中の活動に関する記録作成、家族や他職種との連携調整など、観察力やコミュニケーション力が求められる場面も多くあります

身体を使うよりも、気配りや状況判断力が問われる仕事が増える傾向にあります!

レクリエーション中心の時間がある

午前中や午後にレクリエーションの時間が設けられており、利用者と一緒に体操やゲームを楽しむなど、比較的穏やかな時間が流れます。会話を楽しめる時間が多いのも特徴です。

季節の行事や誕生日会、音楽療法などを取り入れている施設もあり、利用者の笑顔や反応に触れながら、やりがいを感じられる瞬間が多くあります。介護というより「共に過ごす」ことに重点を置く時間が多いため、精神的な余裕を持って仕事ができるのも魅力のひとつです。

実際にはこんな大変さもある!

楽すぎると言われがちなデイサービスですが、実際には現場特有の苦労や気を配るポイントが数多くあります。

ここでは、働いてから気づくことの多い「見えにくい大変さ」を紹介します。

時間の管理がシビア

送迎時間や入浴の順番、レクリエーションの開始時刻など、デイサービスはスケジュールが細かく決まっており、臨機応変な対応が求められます。一人のスタッフが複数のタスクを並行して行うことも多く、段取りや時間配分の工夫が欠かせません。

遅れが出ると利用者や家族、他のスタッフに影響を及ぼすため、プレッシャーを感じる場面もあります。ときには、急な体調変化や予想外の事態にも柔軟に対応しなければならず、冷静な判断力も必要です。

レクリエーションの企画が負担になることも

アイデアを出すのが苦手な方や、人前で話すのが得意でない方にとっては、レクリエーションを任されるのがプレッシャーになる場合もあります。

特にイベントが続く時期には、内容のマンネリ化を防ぐために工夫を求められ、準備に追われることも少なくありません。利用者の身体や認知機能に配慮しながら、無理なく楽しめる内容に仕上げる必要があり、創意工夫と観察力の両方が求められます。

送迎業務の緊張感

送迎車の運転や、乗り降りの介助には気を遣う場面が多く、安全確認を怠ることはできません。送迎担当になった場合は運転技術と観察力も必要です。

道順の把握や交通状況への対応だけでなく、利用者の体調や移動中の会話から様子を感じ取る力も重要です。また、送迎時間の遅れが全体のスケジュールに影響するため、常に時間を意識した行動が求められます。

デイサービスが楽すぎると感じる人の特徴

同じ介護職でも、働く環境や役割によって感じ方は大きく異なります!

ここでは、デイサービスの仕事を楽だと感じやすい人の特徴について詳しく解説します。

重度介護に疲れている人

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などで、重度の要介護者への身体介助に日々追われてきた方にとって、デイサービスの業務は比較的穏やかに感じられることが多いです。

移乗や体位交換、食事・排泄介助などにおいて力仕事が多く、腰や肩への負担が蓄積していた方には、身体的な負担が少ない環境は非常に魅力的です。また、重度介護特有の緊張感や心の疲れから解放され、ゆったりと利用者と関われる点でも安心感があります。

夜勤に疲れている人

病院や24時間体制の施設で夜勤を繰り返してきた方にとって、デイサービスの日勤のみの勤務体制は大きな変化となります。

夜勤による生活リズムの乱れや慢性的な睡眠不足、夜間の緊急対応などに疲弊していた方にとっては、昼間だけ働けるというだけでも心身の負担は大幅に軽減されます。定時での退勤が可能なケースも多く、家庭や趣味など私生活との両立を図りやすい働き方に魅力を感じる方も少なくありません。

人との会話が好きな人

レクリエーションや日常会話を通して、利用者とゆったりと関わる時間が多いため、話すのが好きな人にとってはストレスが少なく楽に感じることもあります。利用者の笑顔や何気ない会話が日々の励みになり、コミュニケーションを通じて信頼関係を築けることにやりがいを感じられるでしょう。

また、会話を通じて体調や心理面の変化に気付ける観察力も養われ、利用者の安心にもつながります。

デイサービスに向いている人・向かない人

デイサービスで働くことに向いている人と、やや向かないと感じる可能性のある人には、それぞれ共通する傾向があります。
以下の表で比較してみましょう。

向いている人の特徴向かない人の特徴
決まった時間で働きたい人毎日刺激がないと退屈に感じる人
日常的なコミュニケーションが得意な人マイペースに仕事を進めたい人、接客が苦手な人
柔軟にスケジュール対応できる人予定変更や臨機応変な対応が苦手な人
心身の負担を減らして長く働きたい人身体を動かして働くほうが好きな人
利用者との関係づくりを大切にしたい人利用者との関わりより作業を優先したい人
家庭や趣味と両立した働き方を望む人長時間・夜勤ありの勤務でも収入重視で働きたい人
チームワークを大切にしたい人一人で完結できる仕事を好む人
精神的にゆとりをもって働きたい人緊張感とスピード感のある現場を好む人

このように、デイサービスは穏やかな環境で働きたい人にとっては魅力的な職場ですが、刺激や動きのある現場を求める人には物足りなく感じることもあります。

自分の性格や働き方の希望に合わせて、向き・不向きを見極めることが大切ですね!

デイサービスに転職する前に確認したいこと

実際にデイサービスへの転職を検討する際には、事前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。

仕事内容や職場環境は施設によって大きく異なるため、入職後にギャップを感じないためにも、面接や見学の段階でしっかりとチェックしておくことが大切です。

給与や手当の内容を確認しておく

デイサービスでは夜勤がない分、夜勤手当が支給されないため、他の介護施設と比べて基本給以外の手当が少ない場合があります。給与の総額が思ったよりも少ないと感じるケースもあるため、面接の段階で給与体系や手当の有無について確認しておくことが大切です。

また、ボーナスや昇給のタイミング、処遇改善加算などの支給状況もあわせて聞いておくと安心です。

勤務内容と役割を事前にチェック

施設によって業務の内容スタッフの配置担当業務の範囲が異なります。例えば、送迎やレクリエーションの有無、入浴介助の頻度などは施設ごとに差があるため、面接時にしっかり確認しておくことが重要です。

また、書類作成や記録業務の比重も事前に知っておくと、入職後のギャップを減らせます。事前に役割分担が明確かどうかを聞いておくことで、安心して業務に臨むことができます。

最近では、「リハビリ特化型」「認知症対応型」「趣味活動を重視する施設」など、さまざまな特徴をもったデイサービスが増えてきています。自分がどのような介護を提供したいか、どのような雰囲気の中で働きたいかを踏まえて、施設の方針や特徴を見極めることも大切です。

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チームワークの雰囲気を確認する

デイサービスではスタッフ同士の連携が円滑であることが、働きやすさに直結します。送迎やレクリエーション、食事・入浴介助など複数の業務を限られた時間で進行させるため、スタッフ間のコミュニケーションが重要です。

職場の人間関係や雰囲気が合うかどうかは長く続けるうえで大きな要素になるため、見学が可能であればぜひ活用しましょう。実際の現場の空気感やスタッフの表情から多くの情報が得られます。

自分に合った働き方を選ぶために

デイサービスは楽すぎるという言葉には一面の真実もありますが、それだけでは語りきれない現実もあります。

たしかに夜勤がなく、身体的な負担が少ないという点では働きやすさを感じやすいですが、その分、日中の限られた時間で多くの業務を効率よくこなす力や、利用者との継続的な関係づくり柔軟な対応力などが求められる職場です。

職員同士の連携や、家族・多職種とのコミュニケーションも欠かせず、業務は想像以上に多岐にわたります。

介護職としての経験や自分の適性を考慮しながら、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

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